乃里子が言うと、楓は頬を染めながら微笑んだ。


「今は婚約者になれましたし、高等部を卒業したら入籍しようって神谷さんが言ってくれたんです。」


「そう、良かったわね♪」


乃里子と剛志は微笑んだ。


「私、『放課後姫』様の事は誰にも言いません。
きっと私以外にも、姫様を必要としている方がいらっしゃると思うんです。
だから、私は乃里子さんの秘密を守ります。」


楓は優しく言った。


「ありがとう、楓ちゃん。」


三人は穏やかな時の中で、ゆっくりとお茶を飲んだ。


この幸せな時間は、永遠に続く様な気がした。



楓の結婚式に、乃里子と剛志が招待されるのはもう少し先のお話。