放課後姫とヤンチャな騎士

二人は繁華街に向かうと、裏道を入り雑居ビルの前でバイクを停めた。


「ありがとう。」


乃里子はバイクを降りると、軽く服の乱れを正した。


「次に乗るときはスカート禁止な?」


剛志は乃里子を見ながら苦笑いを浮かべた。


「そうね…
スカートを押さえなきゃいけないし、剛志に捕まらなきゃいけないしで大変だったし。」


乃里子も苦笑いを浮かべた。


二人はビルに入り、乃里子はヒールを響かせながら階段を上がった。


「あら、いらっしゃい♪」


梓は乃里子達を見ると、コーヒーの準備を始めた。


「こんにちは、梓さん♪」


乃里子は慣れたようにカウンターに座り、剛志も当たり前のように乃里子の隣に座った。