「乃里子がそんなことを?」


「そう♪
だから中等部の間はあえて変装してるの。
高等部で新聞部をやる準備の為にね♪」


「どうやって新聞部をやるつもりなんでしょうか?」


隆晶が心配そうに言うと、澪は軽く首をかしげた。


「それはまだ内緒なんですって♪
詳しくは高等部までのお楽しみって言っていたわ?」


澪が笑うと、隆晶も苦笑いを浮かべた。


「じゃあ俺も、今は見守るしかないってことですね?」


「そういうことになるかしら♪」


澪と隆晶は顔を見合わせて笑った。


「隆晶さんがいてくれるから、乃里子さんも自由にしていられるんだと思うわ。
頼りがいのあるお兄様だもの♪
乃里子さんのこと、よろしくお願いしますね?」


華乃子が優しく言うと、隆晶は力強く頷いた。