「乃里子?
今日はお休みよ?」


剛志は一番に乃里子の教室を訪ねたが、現れたのは未来だった。


「そっか…」


「お家の都合らしいけど…
聞いてない?」


未来が首を傾げた。


「…聞いてる…」


剛志が呟くと、未来はクスリと笑った。


「変なの♪」


剛志は苦笑いを浮かべた。



そして翌日も乃里子からメールが入った。


『今日も行かないから。
好きに使って。』


その翌日も乃里子からメールが入った。


『今日も行かないから。
好きに使って。』


同じ文面で再送信しているだろう事に、剛志はチクリと胸が痛んだ。


また翌日も乃里子からメールが入った。


『今日も行かないから。
あんまり散らかさないでよ?』