「…事実なの?」


乃里子は首を傾げた。


「…わかんない。
麻里がまだ来てなくて、話出来てないから…」


未来は目を伏せた。


普段から三人一緒にいるわけでもなく、麻里はたまに行動を共にするくらいの仲だった。


麻里は女子から疎まれているし、乃里子と未来は女子から好かれている。


一緒に行動しないのも当然といえば当然だった。


「…麻里を避けるの?」


乃里子は未来を見つめた。


未来は乃里子を見つめると、ふっと目元を柔らかくした。


「避けないよー♪
説教ぐらいはするかも知れないけどね?」


未来は楽しそうに笑った。


「そうだね♪」


乃里子も笑った。