「乃里子ー!!」


朝から元気な未来は、どたばたと教室内を駆け抜けた。


「お、おはよう。
…どうしたの?」


入口で未来に捕まった乃里子は、そのまま廊下へ連れ出された。


「麻里がやっちゃったらしいよ!?」


「…は?」


未来の真剣な表情とは反対に、乃里子はポカンとしている。


「いつかやっちゃうだろうな、って思ってたんだよね…
だからさぁ、私も今回は味方出来ないよ。」


未来は乃里子の事などお構いなしに話を進めていく。


「ちょ、未来、意味が分からないよ!?」


乃里子は未来の肩に手を置いた。


「えっ?
…乃里子、まだ聞いてないの?」


「…今来たばかりだし…」


乃里子と未来は顔を見合わせて苦笑いを浮かべた。