甘い恋は突然に

唯も今の俺たちの会話で

まなみが″タイガー″に惚れていると
若干気付いたようだ。


気まずそうにしている唯。

とりあえず声をかけてみる


「あんたさあ名前は?」

さっき聞いたから知っているけど
話題作りのためにもう一度聞く。

『さっきまなみ言ってたけど…??」

「ああ聞いてなかった」


『櫻井唯』

「ぢゃあ唯ね。櫻井って文字数多い、」



『もうお好きにどうぞ』

″お好きにどうぞ″
この一言で俺はあることを思いついた。

「ぢゃ好きにさせてもらおっかな」

『え…っきゃ』


一瞬の隙に唯を抱きしめる。
良い抱き枕になりそう。

少し腕に力を入れただけで
折れてしまいそうなくらいに華奢な体。

もっと食べたほうがいいんじゃないかと思ってしまう。