「来週から転校するからな」
何言ってるんだろうこの人は。


『朝からそんな冗談いらない』
またいつもの冗談だと思い軽く流す。

「今回はいつもの冗談とは違うぞ。本気と書いてまじだ」


『……まぢでえええええええ?!』




―…数分後。
私の興奮も収まった頃

ずっとにこにこしながら

私と父を見つめていた母が口を開いた


「言ってなかったかしらあ??」

まったく聞いてない。
転校の″て″の字も聞いてないよ。

「ごめんなさいねえ。驚いたでしょお」

そりゃもう。
あの叫び声聞いたらわかるでしょ。

近所迷惑になっちゃったよ??