「智夏―。起きろ―」





「ん・・・まだ寝るぅ~」





「早く起きなきゃ・・・こうしてやる!!」





「へ・・・キャハハハ、くすぐったい~!!」





あれから。





あたしが泣いてる間、慶悟はずっとそばにいてくれた。





そして、一言。





『俺ん家で暮らせよ。離さないっつったろ?』





あたしはすぐ荷物をまとめ、想い出がたくさん詰まった家を出た。





もう過去は振り返らない。





前だけを向いて歩く。