「慶悟ー!! 早く泳ごうぜ!!」



「おぅ!! 行くか」



「うん!」



慶悟はあたしの手をひいて、海へ向かって走り出した。



それにしても・・・



砂が熱い!!!!



直射日光だから当たり前なんだけど・・・



足、やけどする!!!



「智夏?」




足が熱くて足踏みをしていると、慶悟が名前を呼んだ。




「どうかした?」



「あ、足が熱くて・・・」



「ふーん、熱いんだ。じゃ、するしかねぇな」



「え?」




それは一瞬のことだった。



あたしは慶悟に腕を引っ張られ、宙に浮いたかと思いきや・・・



気づくと、慶悟の顔が目の前にあって・・・



あたしは、慶悟にお姫様だっこされていた。