今日もアオゾラ、お元気ですか?

「智夏、行くぞ」


慶悟はまだパレードがあるのに言った。


「え・・・まだ花火見てないよ?」


「い―の」



慶悟はあたしの言うことに何の反応もせず、ただ歩いて行く。



花火見たかったな。



「はい、ここ」



「ここって・・・」



辿り着いたのはこの遊園地のシンボル、巨大観覧車。


もう夜だから、キレイにライトアップしている。



「乗るよ」


観覧車に乗ろうとしているのはあたしたちだけ。


みんなパレードを見てるんだろうな。



ここよりも断然近いからね。




観覧車の中でもほぼ無言。


あたしがキレイだねって言っても慶悟は、ん、としか言わない。