台座に、少女が座っていた。
歳は、クルーエルと同じくらいだろう。
まず目に付くのは、その顔だ。
切れ長の眼を瞬かせる様子は大人びて、妖艶だが、口元に浮かべる笑みには幼さが残る。
その瞳は、以前、ラディウスが視た全てを見通すような琥珀色の瞳だった。
濡れ羽色の髪は長く、台座の後ろの方にまで伸びていた。
髪には、花のかざりが両方の耳の上に飾られ、そこから一房の髪と、透き通った赤いシルクが手の甲につながってマントのように背にかけられている。
赤い、踊り子のような衣装を身にまとっていても、卑しさはなく、媚も感じられない。
首から皮の紐がかけられていて、そこには琥珀がついていた。
「綺麗……」
クルーエルは、自分でも自覚しないままに、そう呟いた。
ラディウスは、驚きからか、眼を瞠っている。
その少女は、見覚えのある笑みを浮かべると、言った。
「ようこそ、お二方。妾の名は、女帝アルミナ。どうぞよしなに」
ラディウスは、はっとして呟いた。
「女帝……まさか、ミナ、なのか?」
歳は、クルーエルと同じくらいだろう。
まず目に付くのは、その顔だ。
切れ長の眼を瞬かせる様子は大人びて、妖艶だが、口元に浮かべる笑みには幼さが残る。
その瞳は、以前、ラディウスが視た全てを見通すような琥珀色の瞳だった。
濡れ羽色の髪は長く、台座の後ろの方にまで伸びていた。
髪には、花のかざりが両方の耳の上に飾られ、そこから一房の髪と、透き通った赤いシルクが手の甲につながってマントのように背にかけられている。
赤い、踊り子のような衣装を身にまとっていても、卑しさはなく、媚も感じられない。
首から皮の紐がかけられていて、そこには琥珀がついていた。
「綺麗……」
クルーエルは、自分でも自覚しないままに、そう呟いた。
ラディウスは、驚きからか、眼を瞠っている。
その少女は、見覚えのある笑みを浮かべると、言った。
「ようこそ、お二方。妾の名は、女帝アルミナ。どうぞよしなに」
ラディウスは、はっとして呟いた。
「女帝……まさか、ミナ、なのか?」


