「うーん、聞く必要がないからかな。」


「え?」




優しい瞳で、ジンが微笑む。



「言いたくなったら、ツバサちゃんから話してくれるでしょ?」


「…………。」


「それに、ツバサちゃんも俺のこと聞かねぇじゃん?何も聞かないで拾ってくれたでしょ。
だから、俺はご主人サマに尽くしますヨ?」







何、ソレ。




そんな……何もかも包み込んでくれるようなこと言うな。






ジンの目を見れなかった。



……泣いてしまいたかった。でも、泣いてなんかやらない。








「でも、一つだけ、お願いかな…。」


「え?」


「俺はイイ大人だけど、けっこうガキだったみたいだ。
ペットよりオトコ、なんてなったら犬じゃなくてオオカミになろっかなぁ。」


「……はっ!?」


「閉じ込めて襲うのも悪くない。」




ニコリと笑って言ったジン。






……こ、殺し文句…。





「は、発情、的な?」


「かもね。」


「!!!??」




……私の心臓、ウルサイ。



そのうち、ショック死とかしたらどうしよう。