「ペットかぁ。悪くないね。」 「…はぁ!!?」 次にマヌケな声を出したのは、私の方だった。 クリクリとした瞳で、男はニコッと微笑む。 そうして跪くと、私の手を取った。 そのまま、私の手の甲にキスを落とすと、上目遣いで見つめる男。 「契約成立。 俺は、一ノ瀬 仁。オスの27歳。」 言葉を失った私は、男の瞳から目を逸らせない。 「今日からよろしくね。ご主人サマ。」 ……ペット、なんて言い出したのは私。 今さら後には退けない……。