「おっと…、つい長居!」


授業遅れちゃうよ?と言って広沼は走りだした。



「は!?女の子置きざりにする気!?」


広沼を追いかけて走る私。


でも、男子かつ身長が高い広沼は足も長いわけで…




「追いつけないってーの!!」


チャイムの1分後に着いたのは言うまでもない。




広沼にチラッと目を向けると、



“ざ・ん・ね・ん・で・し・た”

口パクでそう言われた。



くぅーっっ!!!!

全っ然悔しくないんだから!!






「有坂さん、静かにしてくださいね」



……また声に出てしまっていた。



もちろん、クラスは笑いの嵐で…。

アイツは笑いをこらえていた。





笑いを我慢されるのって、

本当にムカつく!!!!!


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