悠「ぅ…ん…?」


いつの間にか寝たのか分からない。
ただあの時から今まで深い眠りにつけなくなってた…。
けど、今日初めて弱音を吐き出し、みんなの優しさを肌で感じて嬉しくて泣いた為か、目が重い…。


志「起きたか」


!!
あたし…志輝に膝枕されてたんだ。


悠「ごめ…今ど…」


志「少し目冷やせ。
ウサギみたいに赤くなってる」


悠「でも…重くない?」


志「軽いぐらいだ。」


ポッ…


最近志輝に言われた言葉で顔が熱くなる…気がする。


何でこんなに優しいんだろ?
マキくん達と居たときも思った。
みんながあたしに対して優しくて、あったかい。でも、志輝だけは違う…。


志「どした?」


悠「なんでもない…。」


顔を覗き込んでくる、志輝に顔をそらすとふっと笑い頭を撫でてくれてた。


志輝といると安心する。志輝の微かにシトラスの匂いが、あたしを安心させてくれる。


志「悠稀?」


名前呼んでくれた、それだけで嬉しくなる。
もっと志輝を知りたいと思った。
もっと志輝を感じたいと思った。
ドキドキが止まらない。

多分この気持ちは、恋なのかも知れない。
久しぶりに人の優しさに触れ、あったかい気持ちになれたのは、また人を好きになれたのは、志輝達があたしの過去を知っても突き放さず、仲間だと言って言ってくれてたからだと思った…。


悠「眠いの…?」


志「少しな」


悠「あたしの膝でよかったら貸そうか?」


自分で言って恥ずかしい…。


志「俺と寝る?」


んなっ…。


悠「何でそうなんの?」

志「じゃ彼女になるか?」


悠「へっ?」


そんな簡単でいいのか?


志「嫌か?」


悠「あたし…キレイじゃない。
まだ知り合ってそんなにたたないのに…簡単に付き合って大丈夫なの?」


志「簡単じゃねーよ。悠稀と一緒にいてーんだよ。」