東【なぁ。あんた、暇?】


最初はどうでも良かった…。
ただ誰かと一緒にいたくて、独りが嫌で、


悠【どっか面白いとこに連れ行ってよ。今は独りになりたくないから。】


と言ったら、笑ってあたしのかばんを持って連れ去ってくれた。


東条と遊ぶようになるにつれ、学校にあんまり行かなくなって、寂しさ紛らわす為に何度も東条と逢い、寂しさを必死で隠した…。


その年の12月クリスマスイブの日にあたしは東条に告白されヴァージンをプレゼントした…。


【悠稀~回想中断~】



悠「ヴァージンを無くなった日に、〃成火(せいか)〃の総長だって聞いた。その日にあたしは河東の女になった。


少しずつ惹かれ始めてたのは分かったし、何より優しくて大切にしてくれたのが分かったから嬉しかった。
東条と一緒にいる時は幸せだったし、〃成火〃下っぱの子達も、東条のすぐ下の幹部だったマキ達とも話するようになって、あたしを大切に優しく笑って遊んでくれてた。」


志「辛くなかったのか?」


悠「この頃はまだ辛いなんて思わなかった…。
でもそれから3週間だった頃かな…?」



あたしの幸せだと思ってた…。


でもそう思ってたのは…あたしだけだと知ったのは数週間後の事だった…。