ただ一つ不思議なことといえば、四十九日のその日、ふっと全身に鳥肌が立って、すうーっと引いた。


「あっ、今母さんは天国に行ったな」


とわたしはその時思った。







小さい頃から母はわたしに幽霊だのUFOだの超常現象だの超能力だのを事あるごとに信じさせようとしてきた為、その時も映画の〔ゴースト〕にあったように今まですぐ近くに母がいたのだと無意識のうちに思い込んでいたのかもしれない。