定期をバッグから出して改札を出た瞬間、わたしは自分の目を疑った。 〔水沢万美様、僕を起してね!!〕 極太マジックで巨大な段ボール箱に ―しかもヘタクソな文字で― そう書いてあった。 「な・・・わたしの名前じゃない!なんてみっともない!」 わたしは段ボール箱に突進した。