ふぁんたとの生活は、多少現実離れしながらも楽しく問題もなく過ぎて、会社内での揉め事なども一切無いままゴールデンウイークに次ぐ魔の夏季休暇シーズンがやってきた。



わたしは母の新盆にもかかわらず、それどころではなかった。



ふぁんたはボランティアで外国人の応対を引き受け、数日前からカウンターの端っこに特設コ-ナーを設けて待機していた。



支店長も、人件費がかからない上に評判は上々、おまけに警察署長の保証人つきということでスージーのこの提案にふたつ返事で了承したのだった。