「みなさん」
権田ママが再びマイクを口に持っていった。
「みなさん、あたしたちをパーティーのメインにしてくださってありがとう。もっともショーをやらなくてもあたしたち目立ちますけど!」
みんながドッと笑った。
ママが続けた。
「ふぁんたちゃんからこの企画を頂いたとき、ギャラで随分もめました。あたし高いわよっ、って」
クスクスと数人が笑った。
「そしたら彼、カラダで払うって言うもんだからふたつ返事でそれならあたしが払うわって、すんなり話がまとまったの!・・・若い子久しぶりだしぃ」
「ようっ、スタンダップコメディーかいっ?」
ふぁんたが招待していた権田ママの店の常連さんがヒューッと口笛を吹いた。
ママは音の方向に投げキッスを送って笑いをとった。



