ふぁんたは本当に、小さいスペースながらもバンケットルームを借り切っていた。



「ようっ、豪勢じゃねーか。あたしたちの結婚式もこのホテルにしようぜ」



―げげっ、美和がきた!―



「こらこら美和、言葉使いに気をつけて。ここは一流ホテルなんだから」



―丸山パパだ―



「何言ってんだよオヤジ。いつもそうやってびびってるから出世できねーんだぞ」


美和は腰に手を当て父親を見上げながらえらそうに言った。




だが、ほどなく権田ママチームが登場すると、イキがっていた美和がおののいた。