案の定、春太くんは現れた。 「……ここにいると思った、」 春太くんは、またわたしの前の席に座った。 「家に帰っても、暇だから」 微笑むと、視線を本に戻した。 「……へえ」 そう言って、春太くんは近くにあった本に手を伸ばし、読み始めた。