「悠花は笑ってなきゃ!」
「彼だって悲しんでる悠花、みたくないと思うよ?」
………え?
「………う、ん…ありがとう……」
……びっくりした。
周りの人間と同じ目で見られていると思ってたのに。
この人たちはちゃんとわたしを見てくれていた。『可哀想な人』とは見てなかった。
「……ありがとう、みんなっ」
友だち3人に笑顔を向ける。
すると3人は顔を見合せゲラゲラ笑い始めた。
「え!?ちょっと、何!?」
近くにいた奏の腕を掴み、引っ張った。
「あはは、いや、周りから見たらわたしたちクサい奴らなんだろなぁって!」
「『悠花は笑ってなきゃ』って、どこぞのドラマのセリフですか!」
「最高だーっ!」
そう言ってわしゃわしゃとわたしの頭を撫で始めた3人。
「わっ!ちょっと!ひゃあっ!」
わたしのそばには、こんなに素敵な人たちがいたんだね。

