見兼ねたカウンセラーが間に入ろうとしたけど、その必要はなくて、亜美は強い口調で続けた。

「だけど、絶対に絶対にまた美沙には会える。私は、そう信じてる。だから最後になるかもしれない今日は笑って?」 

ぼろぼろこぼれる涙をふいてくしゃくしゃな笑顔を見せられた。

「ほら美沙笑って?」

ハッとして、無理に笑って見せるけどやっぱり亜美には、お見通し―

「ばか、ちゃんと笑え」
「笑えないし、亜美のばかぁ…」
「ひどい顔、涙くらいふきな」
「うるさいうるさい淋しいんだし悲しいんだし」
「ほんっと美沙って、おこちゃまだよね」

ポンポンと頭をたたかれて、見上げると初めて出会った時のような笑顔を亜美は見せた。

…また会える

亜美の言葉を少しだけ信じられそうな気がした。