その言葉を言うと
亜美は目をまんまるくして驚いた表情になった

「美沙、アンタ何言ってんの?」
「ごめん…」
「バカ。謝らなきゃいけないのは私のほうだよ」
「え…?」
「あの時、美沙が電話に出て私を助けにきてくれた。そのことが私は何よりも嬉しかったの。頭の中では美沙に教えたらきっと自分を責めるって分かってたのに無意識に電話しちゃってたし…。後から、他の人にそのことを聞いて、すごく後悔したし美沙のことが心配だった。私のほうこそごめんね」

亜美は、自分が傷つけられたことよりも、私のことを心配していたなんて…
嬉しさと自分の情けなさにまた、涙がにじむ。