「帰ろう…」

今にも消えてしまいそうなくらい小さな声で亜美がつぶやく

とぼとぼと帰る。行くときよりも更に悲しみが増した。

ねぇ、千秋。
いつかそっちに逝く迄
待っていてくれる?
まだ、逝けそうにないけれど、空でもう一度出会えたら、また一緒に笑いあえるかな?
今はただ、痛みも苦しみもない世界で楽になっているように祈るよ
この想いは空まで届いていますか―?