私は、ずっと書き続けた小説を書き終えて、小さな日記をつけ始める。
別の形で生きた証を残すために。

移植、5日前。
とうとう移植をするための前処置として大量の抗がん剤投与が始まる。

いつも大嫌いだった真っ白な病室より、さらに真っ白なクリーンルームでの生活。
私は、ここから無事に出られるんだろうか。
副作用がどれだけ強くても、辛くても。
どうか、私の命がもってくれますように…―