登録から二カ月がたとうとした時、最終的なドナーの候補が2人見つかったことを聞かされて、少しだけほっとした。
まだまだ、苦しいのはこれからだけど、それでも、私には希望がある。

コーディネーターの方とスタッフを交えての打ち合わせも順調に進み。
いよいよ骨髄移植の日が決まった。

ただ、大きな問題が一つあった。
それは、私の心臓が移植の前処置やその後の経過に耐えられるかということ。
移植自体は、全身麻酔のなか行う。
前処置は、放射線をあて、大量の抗がん剤を短期間で使う。
それに私の心臓は耐えられるのかは、医師にも分からない。
どこまで心臓が身体が耐えてくれるかにかかった。
心臓自体は、規則正しい生活のおかげか大分安定はしていたけれど、それでも前処置の機関に弱って突然死してしまう可能性はある。

移植を受けなくても、心臓の手術を受けなくても、私から死は離れていかない。
それなら真正面から立ち向かうしかない。
私はひとりじゃない。たくさんの人に生かされているんだから。
たとえ、この移植で命を落としたとしても精一杯生きた私の姿はきっと皆の心に残ると信じてる。