夜中になってもメールは返ってこなかった。
残念…。そうだよね。ただの友達だもんね。
あんなメールしなきゃよかった…。

後悔しながら、眠る。
もう、和君とも会えないかも…。





明け方、和君の着信が鳴る。
こんな時間にどうしたんだろう?

「もしもし…?」
「亜美?俺だけど、寝てた?」
「うん。どうしたの?」
「ごめん、メール今気づいてさ」
「あ…あれは気にしないで。なんでもないから」
「俺!俺さ。亜美のこと、すっげー大事な人だって思ってる」
「え…?」
「だから、その…なんか恥ずかしいな…」
「…」

和君にとって大事な人…。
その言葉だけで、ドキドキがとまらない。

「俺の彼女になって、大事にするから」
「…え?」
「いや…だったかな?」
「ううん。でも…私なんかでいいの…?私、和君にも話したけど、たくさん汚いことしてきたんだよ…?」
「大丈夫。それも亜美が今まで頑張って生きてきた人生だろう?過去の亜美も、これからの亜美も俺は大事にしたいって思ってる。俺本気だよ?」
「ありがとう…」
「亜美泣いてるの?」
「だって、嬉しくて…こんな私に優しくしてくれるから…」
「こんな私なんて言うなよ。俺は、本気で亜美を大事だって思ってるんだ」
「本当にありがとう…」
「泣くなって。これからもよろしくな」
「うん、和君大好きだよ」
「俺もだよ。亜美大好き」

私にも大事な人が出来た。愛してくれる人が出来た。
もう二度と誰も好きにならないはずだったのに…。
それなのに、私は和君を愛してしまった。
大事な大事な私の希望。