手術を2カ月後に控えた私は、健さんの家で一緒に生活していた。
誰かと一緒にいないと、不安でしかたがなかったし、生活が安定しないから。
健さんが仕事に行っている間は、亜美と一緒に、健さんが帰ってきたら一緒に夕飯を食べる。
そんな毎日を過ごしていきながら、少しずつ手術へ向けての準備も始める。

自分の病気なのに、詳しいことがわからないのが嫌だった私は、いろんな本をとにかく読んで勉強した。
市販の循環器の本から、専門書まで。
難しくてわからないとことは、診察の時に医師に聞いたり、仲の良い看護師に聞いたりして、自分の病気のことが分かりはじめる。

こんなに身体の構造は難しいものなんだな…。
こんな病気もあるんだ…。

知らないことがたくさんあるんだなぁ。
もっといろんなことが知りたい。




いろんな命と向き合ってきたんだ。
今度は自分の命と向き合わないといけない。