私を見る亜美の眼は真剣そのもので、その場逃れの嘘をついても、絶対にばれてしまうと分かったから、全て話した。

「どうして!?どうしてそんな大事なこといってくれないの!!!!」
「ごめん…」
「ごめんじゃない!私たち親友だよね?なんで大事なこと言ってくれないの。本当のこと話せないなんて親友じゃないよ!ただの知り合いなだけじゃん!」
「亜美には心配かけたくなかったの…今まで大変だったし。少しでも負担をかけたくなかったから」

パチンッ!と乾いた音がして、頬がジンジンと痛む。
亜美は、ぽろぽろと涙を流しながら、私を睨みつける。

「美沙が私を助けてくれたのはなんで!?大事だって思ってくれたからでしょ!?私だって、同じくらい美沙が大事なんだよ!?なんでそんなことも分からないの!」
「大事だよ!大事だから大事だから亜美には教えたくなかった!!死ぬかもしれないって思うと怖いのに、なのに死にたい自分がいる。そんな変な状態で自分でもコントロール出来ないし、安定だってしてない。普通じゃない。亜美に嫌われたくなかったから。だから…」
「美沙のバカ!嫌いになるはずないじゃん」

私を抱きしめてくれる亜美は、出会ったころと同じようにあたたかくて、優しかった。
あの時から、ずっとなにも変わってない。