退院してから、一ヶ月後の定期検診で担当医からの思いがけない話をされる。ついこの前出来ないといわれた心臓の手術が出来るという話だった。

執刀するのは、何人もの難しい心臓の手術を成功させている有名な医師だった。

その話を聞いた時、私は、嬉しい!!と心から喜べなかった。
有名な医師と、奇形の心臓を持つ私。

私の治療は、主に薬物療法を行っていて、カテーテル治療が難しいとさえいわれていた。
それなのに、いきなり外科の手術だなんて。実験体にでもさせられているみたい。

手術を受けるか一人ではハッキリと答えを出せなくて、健さんに相談する。