呼び出し音は鳴ってるのに、誰も電話にでない。
どうして?なんででないの?

客は、私にじりじりと近づいてくる。

「こっちくんなハゲ!キモイんだよ!!」

荒い鼻息が今にも、身体に触れそうで、受話器を持ったまま。
じたばたと暴れる。近づくな。近づかないで。
そうしていると、蹴りが客の顔に入ってしまった。

「あ…」
「痛ってぇな…」

怒りで、顔を真っ赤にした客が私に襲い掛かってくる。
やめてよ。触らないでよ。やめて。やめてよ。

「やめろっていってんだろ!!!!!」
「ほら、怖いお兄さん呼んでみろよ?さっきまでは粋がってたのにどうしたんだよ?」

下品な笑い声。
汚い身体。
強い力で私を押さえつけて、無理やり挿れてくる。
悔しくて、涙が出る。
どうしてこんなやつに…。
じたばたと暴れても、押さえつけられているのを跳ね返そうとしても。
全てが無駄だった。
私が暴れるたびに、顔を殴ってきて、私の意識は飛びそうになる。

「クソ親父!!離せ!離せよ!!!!!!!!!!」