【実話】キズナ〜未来へ〜

まわりは暗闇で、何も見えない。
聞こえるのは、自分の鼓動と呼吸する音だけ。
遠くで、救急車のサイレンが鳴ってる。
私のところにくる救急車だろうか…。

暗闇の中、苦しいことと一人ぼっちなことが重なって、思考はどんどんネガティブになっていく。





…このまま死んじゃうの?
…一人で死ぬなんて嫌だ
…苦しい、助けて
…早く、助けて
…死にたくない、まだ死にたくない





視界もどんどん暗くなっていく、息がうまくできないせいだろうか。
薄れていく意識の中で、私の鼓動の音だけは強く大きく聞こえる。
救急隊の人だろうか、ガヤガヤと騒がしい。

私は、助かるのかな。
まだ、死にたくないの。
まだ、死ねないの。
まだ…
まだ………