「ひどいよルイ…。助けてくれると思ったのに……」
「ツバサは私の事助けてくれた?助けてくれてもないのに私を悪者みたいにいわないでくれる?」
「嫌!私は絶対ここから逃げてやるんだから!!!!」
「ちょっと、私がいるときはやめてよ。共犯だと思われるでしょ」
「ルイも一緒に逃げようよ!こんなとこ居たらマジで殺されちゃうって!!」
「逃げられるわけないでしょ。アンタ馬鹿?」
「ここに居たいならいれば!私は嫌。もういくから」

「どこに行くって?」

静かに、わざとゆっくりと、話すその声が店長のものだと気付くのに時間なんていらなかった。

やばい、逃げなきゃ逃げなきゃ!
とっさに部屋の入口に立つ店長を突き飛ばして、事務所から出ようとするけど、そんなことがうまくいくほど、世の中は甘くない。

すぐに連れ戻されて、ボロボロになるまで、暴力をふるわれた。

  





どうして世界は、こんなにも不公平なんだろう…。