店に入って3カ月。
指名数でもNO.1をとって、私は浮かれていた。
店長たちとも、女の子たちとも、仲が良くて、毎日が楽しかった。

ううん、違う。
楽しかったんじゃなくて、自分に酔ってただけ。
好きなものを買うことよりも、誰かに認められるほうが何倍も嬉しかった。
頑張れば、頑張るほど認めてもらえる。
女の子の日以外は、ほぼ毎日オープンからラストまで店に出た。
洋服と髪と食費、あと携帯代。それ以外に、お金を使うことも無くて、どんどん貯金はたまっていく。
気付いた時には150万近い金額が通帳に入ってた。

私は、お金の管理が下手だと分かっているから、信頼できる店長に預けて、仕事に明け暮れた。

頑張れば頑張るほど、優しくしてくれる。大事にしてくれる。

私がいなきゃだめなんだとさえ思った。