ここは、何も変わってないなぁ。
それだけに、気持ちが悪いほど、昔の思い出がよみがえる。

美沙、どこにいるの?

美沙の家の近くへいくけど、なんの手がかりもなかった。
誰か、知ってる人にでも会えたら、美沙の手がかりも分かるかも知れないのに。


しばらく家の近くで待ってみたけど、知り合いも美沙もあらわれなかった。
諦めて、別の友達へ連絡をしてみる。
小学生からの同級生とは、連絡がとれたけど、ほとんどの友達とは連絡がとれなかった。
ただでさえ少なかった友達が、さらに少なくなっちゃった…。

翌日の飛行機で、東京へ戻ることを決めて、あいた時間は同級生と、久しぶりに遊んだ。
何年振りだろう、まったく変わらない同級生と遊ぶのが楽しかったけど、それ以上に、もの足りなさと美沙へ会いたい気持ちが募った。

同級生は、美沙のこともなにも知らないから、きっと意味はないのだろうけど、それでも美沙に会いたいがために、私は、その同級生に私の連絡先を美沙に出会うことがあれば連絡をくれるように伝えてほしいと頼んだ。

きっと確率は低い。
だけど、今の私には、これしか思いつかなかった。

もし、運命があるのなら、きっとまた美沙と会えるはずだよね。