処置室から、医師が出てきたとき、嫌な予感がした。
表情がなんとなくだけど、暗く見えたから。

「残念ですが…」

その言葉を聞いて、私の中にはいろんな感情や言葉が溢れていた。
あまりのショック状態で、泣くことも出来なかった。

処置室の簡易ベットに寝かされた姉さんを見て、あまりの傷のひどさに、今まで感じたこともないようなショックを受けた。
なんという言葉で、どんな感情で、表現したらいいかわからないほど。

それからの記憶がない。
人格が入れ替わったのか、それとも、気を失っていたのか。

私が、目を覚ました時には、もう全てが終わっていた。