優しい言葉をかけることも何かをしてあげることも出来なくて、ただ頷いた。


どれだけの話をきいて
どれだけ頷いて
どれだけの時間がたったか

私の目からは涙が流れていて、それを見た亜美は涙をすくって抱きしめた。

「美沙は優しいね」

そう言った亜美も泣いていた。抱きしめ返すことも出来ないで、空をみあげると青空は、夕日に照らされて淡いオレンジ色になっていた。