バスに乗って外を眺めると、綺麗なはずの空が少し淋しく見えて、少しだけ車内で泣いた。
泣いて少したったころ、メールの着信音が車内に響く。
慌てて、着信音を消してメールを見る。
健さんからだ…

―美沙は、汚くないんだから、もう自分を傷つけちゃだめだよ

涙が、止まらなかった。
もう、十分すぎるくらい泣いたはずなのに、私の涙は枯れることなく溢れる。
淋しいとか、悲しいとか、苦しいとか、嬉しいとか、ありがとうとか、いろんな感情の涙は、私の言葉の代わりにポロリポロリと私の身体から出ていく―