痛みが少し落ち着くと、医師がやってきた。
呆れ気味にため息を少し吐いて口をひらく。

「小山さん。たいへんだったね。でも、自分の身体を傷つけるのは医者として賛成できないよ。今回も、もう少しずれてたら、死んでたかもしれないんだよ?」
「死んでた方がマシ」

医師は、また一つため息をついて、これからどうするかを聞いてきた。
このまま何日か入院するか、家に帰って療養するか。
私は、即答で家に帰ると答える。

だって、ここは、私を生かすから…―