たどり着いたのは、誰もいない隣町にある小さな公園。隣町なのに私は、全く知らない場所だった。
なぜ転校してきたばかりの亜美が知っているんだろう?

「ここ、前に住んでた家の近くなんだ」
「え…?」
「美沙の顔に書いてるよ。なんで引っ越してきたばかりなのに知ってるんだろうって」
「あ…ごめん」

表情に出ていたなんて気がつかなかった。
人前で作る顔は、全て演技で顔でいくら笑っていても目の奥では笑っていない。
いつからそうなったのか、なぜそうするのかなんて分からない。
ただ、そうしないと私は、他の人との関係をうまく保つことができなかった。