警察署に連れて行かれて、お母さんが迎えに来るのを待たされた。
絶対に帰りたくない。
いかにも、心配しました。って感じで、お母さんは警察署にきた。

「すみません、ご迷惑おかけして。亜美心配たんだからね!」
「いえいえ。無事に見つかってよかったですね」
「本当にありがとうございます」
「書類に、記入していただくことがありますので、こちらによろしいですか?」
「はい。亜美、ちゃんとそこにいなさいよ。逃げたりしたら許さないから」

そう言って、手続きをすませる、お笠さんの姿は、ただの恐怖の対象でしかなかった。

私…この人からは逃げられない。
ずっと支配されて、都合のいい人形にされるんだ…―