さすがに制服のままここにいたら、補導される。もう家には帰りたくない。どこかに移動しなきゃ。
立ち上がると、知らないおばさんに声をかけられた。

「山崎亜美ちゃんだよね?」
「え?誰おばさん」
「警察よ。お母さんが捜索願いだしてね。居なくなった亜美ちゃんを捜しにきたの」
「は?意味わかんない。てか、警察っていう証拠は?」
「はい、これでいい?」

目の前に突き出された警察手帳。
だめだ。逃げられない。
というか。お母さん自分で、捜索願いだすとか。
本当に意味わかんない。最悪もう、戻りたくないのに…