【実話】キズナ〜未来へ〜

家に帰れば、花梨やお母さんたちと普通の生活をおくれたし、今の生活に特に不満もない。
だけど、何かが足りてない。
何が足りないのかな?
同年代の子たちにあって私にないもの…
それが何かは、分からない。
だけど、心にはいつも隙間があって、笑っていても、淋しさがにじむ。


お母さんは、今までの時間を取り戻すかのように私に優しく接した。
でも…それは最初だけ。
だんだんと、お母さんの仕事の帰りが遅くなって、仕事が休みの日でも家にいることが少なくなっていった。
その間の家事は、ほとんど私がこなして、忙しいお母さんの代わりに頑張るんだって、そう思って何も言わなかった。