翌日学校に行くと、生徒指導の先生に呼び出された。
理由は、きっと服装のこと。
こんな服装で、いるのはこの学校の中で私だけだろう。

「失礼しまーす」

指導室には、生徒指導の先生が2人。
2人がかりとか本当にめんどくさい。
女子中学生相手に男2人で呼び出すとかマジなんなの。

「おぉ。久しぶりだな。調子はどうだ?」
「何?何の用?服装?」
「あ~いや、お前に聞きたいことあってな」
「は?何?」
「最近小山と連絡とってるか?」
「とってない。ずっと。何?美沙のこと聞きたいの?それなら無駄だよ。私だって連絡先も、今どこで何してるか分からないから」
「そうか…。ちょっと気になることがあってな」
「何?」
「他の学校の先生からなんだが、夜遅くに、繁華街で小山に似た人を見たって連絡がちょこちょこあっててな」
「で?本人なの?」
「それがな、話しかけたことはないらしくて。お前なら、小山と仲も良かったから何か知らないかと思ってな」
「知らない。知ってても、なんであんた等に教えなきゃいけないわけ?関係なくない?」
「そうもいかないんだよ」
「あっそ。あんた等で勝手に頑張って探せば。私に聞かないで。もう行くから」

ひきとめられたけど、その腕をふりほどいて、教室を出た。
美沙のことは、こっちだって知りたい。
ムカつく。どうせあいつ等は、美沙を助けたりじゃなくて、学校の評判や自分の役割を果たせないことをどうにかしたいだけ。
そんな奴らに、協力なんてしてやるもんか。