「それじゃ、聞いていきますね。まず小山さんの年齢は?」


「15です」

「自分の家の場所とかわかる?」

「M市です」

「うんうん、通ってる学校は?」

「O中学校です」

「ふむふむ。小山さんは、どうしてここに来ようと思ったのかな?」

「覚えてないことや、思い出せないことが、ここにきたら分かるかなって思って…。あと薬も何で飲んでるのか分からなかったから」

「なるほど、なるほど。そうだね、そしたら小山さんは記憶がないことと薬のことを今日聞きたい。そういうことでいいかな?

「はい…」

「途中で、話しの途中で具合悪くなったりしたら遠慮なく言っていいからね~。あと楽な感じで聞いていいよ」

「うん」

パイプを取り出すと、カルテを見ながらプカプカと吸い始めた。
こんな先生は、初めてだけど、嫌な感じはしなかったし、変に緊張もしなかった。