「それからはさ、バンドとbarの両方の仕事し始めて、終われば家で寝る、そんな生活が続いてたんだけど、夜になるとさ、不安定になって泣いたり叫んだりして、ヤベェって思って、病院いかせたのな。鬱みたいなもんだろうなぁとか簡単にみてたんだけど、なんか違うってかんじてたなぁ」

「どんな風に違ったんですか?」

「いまみたいに人が入れ替わったみたいな感じ、俺からかられてんのかって感じたりもしてさ。でも、別になんかしてくるわけでもねぇからほっといたんだけど。まさか未成年だとは思わなかったなぁ。ってことはいま14か15だよな?」

「はい、15です」

「わぁ~めっちゃ若いわぁ。ヤベェな俺未成年に手ぇ出すとか」

「手を出す?殴ったの?」

「いや、そのだな、えっと言いにくいんだけど、ヤッてたっていうか…。その、なんかごめんな」

「いえ、別に…」

気まずい雰囲気になった。別に彼氏がいるわけでもないから、誰としようが関係ないんだけど。覚えてないのに、ヤッたとか言われたらなんか恥ずかしいし、嫌だ。