私が財布の中を見る間、和人は興味深そうにジッと私を見ていた。
身分も分からない人間を今まで住まわせていてくれたんだから、仕方ないか…
「なにか分かった?思い出した?」
「私の名前とか、知らないんですよね?」
「うん、全く」
「これ、見てもらっていいですか?身分証になるもの、これしか入ってなくて」
学生証を手渡すと、またジッと視線を学生証へと向ける。
この人は、なんでもこうやってジッと見つめる人なんだろうか。
「驚いたな~。未成年だったのか~21,2と思ってたよ」
笑いながら言う姿になんだか罪悪感を覚えた。
「すみません」
「いやいや、拾ったのはこっちだしね。気にしないでよ」
「その、拾ったっていうのが、よくわからなくて…。よかったら話してもらえませんか?知ってることだけでもいいので」
「長くなるかもしれないけど、大丈夫?」
「はい。お願いします」
深呼吸するとゆっくりと口を開いて、今までの事を話してくれた。
身分も分からない人間を今まで住まわせていてくれたんだから、仕方ないか…
「なにか分かった?思い出した?」
「私の名前とか、知らないんですよね?」
「うん、全く」
「これ、見てもらっていいですか?身分証になるもの、これしか入ってなくて」
学生証を手渡すと、またジッと視線を学生証へと向ける。
この人は、なんでもこうやってジッと見つめる人なんだろうか。
「驚いたな~。未成年だったのか~21,2と思ってたよ」
笑いながら言う姿になんだか罪悪感を覚えた。
「すみません」
「いやいや、拾ったのはこっちだしね。気にしないでよ」
「その、拾ったっていうのが、よくわからなくて…。よかったら話してもらえませんか?知ってることだけでもいいので」
「長くなるかもしれないけど、大丈夫?」
「はい。お願いします」
深呼吸するとゆっくりと口を開いて、今までの事を話してくれた。


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